豊かな食生活。
その第一歩は農作物の生産から。

植物も人と同様に病原菌が感染すると病気を発症します。 ウリ類炭疽病菌はキュウリなどのウリ科植物に広く感染するために、世界的に大きな問題となっている植物病原菌です。 この病原菌は植物体に侵入するときに特別な細胞を作ります。私はその不思議で緻密な微生物の機能に魅せられてウリ類炭疽病菌について研究を進めています。 私の研究ではウリ類炭疽病菌の病原性遺伝子がヒトの遺伝子疾患の原因遺伝子と一致していることを見出したことから、この植物病原菌が人の疾患モデルになりうる可能性を見出しました。 この研究を進め、この植物病原菌の感染メカニズムをさらに明らかにし世界の農業に貢献できると考えています。 また、植物病原菌の新たな可能性をより深く研究することで人の病気に貢献できる未来を思い描いています。

皆さんは、養液栽培という技術を知っていますか？　養液栽培とは、 肥料を水に溶かして作物を育てる方法です。 私はサツマイモの栽培方法について研究をしていますが、サツマイモは肥料としてかならず必要となるカリウムを多く含むことが知られています。 私は、養液栽培に用いるカリウムをコントロールし、サツマイモに含まれるカリウムの量を調節できる栽培技術の確立を目指しています。 食事制限が行われている透析患者さんにとって、 カリウム量が多いサツマイモは多く食べられない食品のひとつです。 低カリウムサツマイモが実現すると、サツマイモをおいしく食べていただけることが期待できます。また、高カリウムサツマイモは、 高血圧症の患者さんにとっては血圧を下げる効果や、アスリートの方には補助食として提供することで、カリウム不足によるケガの防止につながることが期待されます。 どなたにも美味しく食べてもらえるよう、人それぞれに応じた野菜の栽培技術の確立を目指していきたいと考えています。

2023年度の卒業研究発表会を開催しました！ ６つの研究室から72題のオリジナリティ溢れる研究成果が発表され、4時間に渡って熱い議論が繰り広げられました。 一年間の集大成として、それぞれの考え、創意工夫、達成感を感じ、また学生は失敗も含めて自身の成長を改めて感じる機会となりました。 発表後は「お疲れ様会」を開催し、大変盛況となりました。 また教員と学生による投票を元に、13名が優秀発表として表彰されました。 高校生の皆さんも本学科で、オンリーワンな研究をしてみませんか？